【開催レポート】「二子玉川ネイチャーズデイ2025」を開催しました

一般社団法人二子玉川エリアマネジメンツおよび二子玉川ネイチャーズデイ2025実行委員会は、5月18日(日)に、二子玉川公園前 多摩川河川敷にて、自然の中で遊び学ぶ一日限定イベント「二子玉川ネイチャーズデイ2025」を開催しました。

都会らしさと多摩川の豊かな自然、どちらも感じられる生活都市、二子玉川。 
ここには、自然を楽しみ、人とのつながりを大切にしながら暮らす人たちがたくさんいます。 

2025年5月17日(土)に開催予定だった「二子玉川ネイチャーズデイ2025」は、あいにくの雨で一度は中止に。しかし翌18日(日)、空のごきげんは一転。 青空が広がるなか、順延開催が実現し、 約4,000人の方にご来場をいただきました。

今回のテーマは「新たな出会い」。 
アウトドアブランド5社が垣根を越えて集い、地域のまちづくり団体「二子玉川エリアマネジメンツ」と協働するかたちで昨年初めて開催し、今回が2回目の開催となります。企業の枠を超え、地域の方や大学生の運営ボランティアと一体となってつくりあげた一日限定の自然体験イベントです。 

イベントは、キッズ焚火体験、アップサイクルのワークショップ、多摩川の生き物観察など、子どもも大人も気軽に楽しめる自然とのふれあえるコンテンツがいっぱい。 
今年はさらに、アウトドアショップのスタッフと一緒に走る「コミュニティラン」、夜には焚火を囲む「TAKIBI NIGHT」など、新しいプログラムも加わり、昼から夜まで“出会いと体験”に満ちた一日になりました。 

自然を感じ、地域とつながる 「二子玉川ネイチャーズデイ2025」。 その一日の様子をレポートでお届けします。

気軽に遊べる外遊び!アウトドアバドミントン・オゴスポーツ体験会 (オッシュマンズ 二子玉川店)

オッシュマンズ 二子玉川店による、アウトドアバドミントンとオゴスポーツ体験会は、用具を無料で借りることができ、隣接するフリーエリアで自由にプレイすることができます。 
気軽に借りることができるので、オレンジ色のテントには多くの人が訪れていました。 
アウトドアバドミントンのシャトルとラケットは、風のある場所でも飛ぶように設計されているので、屋外でも楽しめます。

オゴスポーツは、大きくてやわらかいラケットと弾力のあるボールで、小さな子どもでもラリーが続くユニークなスポーツ。 
初めての子どもたちも自然と笑顔になり、何度もラリーに挑戦している姿が見られました。 
広い空の下、遊びながら体を動かす楽しさを再発見できるコンテンツとなりました。 

火とともだちになろう!「キッズ焚火体験」 (Snow Peak 二子玉川)

焚火のあたたかさ、薪がはぜる音、ほんのり漂う煙の香り——そんな焚火の魅力を、子どもたちが五感で感じることができる体験プログラムが「キッズ焚火体験」。

スノーピーク 二子玉川のスタッフのもと、参加者は薪のくべ方や火のおこし方、そして安全に焚火を楽しむための知識を、クイズ形式で学びながら体験します。 

「自然のものでも着火剤になるものがあるよ。それはなんでしょう?」 
という問いかけに、「くさ!」「はっぱ!」「木!」と元気に答える子どもたち。 
正解は、なんと松ぼっくり。油分を含んでいるため、着火剤の代わりになるのだそうです。 
火をおこしながら、さらにクイズは続きます。 

「焚火を安全にするのに、やめた方が良い日は、 さむいひ?あめのひ?かぜのつよいひ?のどれでしょう?」 
……答えは、「風の強い日」。火の粉が飛んで危険になるからとのことでした。 

こうした問いかけを交えながら、自然の中で火と向き合う経験を重ねる子どもたち。  体験は大盛況で、なんと終日満席! 
あまりの人気ぶりに、急きょ「薪割り体験」が追加され、より多くの子どもたちが焚火に触れることができました。  

牛乳パックから生まれた特別な一枚「オリジナルポストカード作り」(THE NORTH FACE STANDARD 二子玉川)

THE NORTH FACE STANDARD 二子玉川のカフェで出る使用済み牛乳パックを再利用して、世界にひとつだけのポストカードを作るアップサイクルワークショップ。 

ワークショップで使用するポストカードの用紙は、カフェで使った牛乳パックを細かくし、水と混ぜてすくという紙すきの工程で作られています。 乾燥に使う枠まで、牛乳パック製というこだわりよう! 
出店テントには、その工程を実際に体験できるブースもあり、スタッフと一緒に紙をすく、こどもたちの姿も見られました。 

参加者たちは、クレヨンやスタンプを使って、自由な発想でメッセージやイラストを描きこみ、自分だけのオリジナルカードを完成させていきます。楽しそうな声が飛び交い、小さなこどもたちにも大人気。 
たまたま隣り合わせた参加者同士が自然に会話を交わす場面もあり、カードを通じて、”新たな出会い”が生まれる時間となりました。 

直して使う、想いをつなぐ。衣類のシンプルリペアとロープのアップサイクル(パタゴニア東京・二子玉川) 

「お気に入りを直して、また着る」。そんな思いを込めた衣類のリペア&アップサイクルワークショップも開催されました。 
衣類のシンプルリペア体験では、リペアパッチやスナップボタン、ジッパープルなどを使い、針やミシンを使わずに誰でもできる修理を実施。
また同時開催されたのが、命綱としての役目を終えたクライミングロープを再利用するアップサイクル体験。 

コースター作りは、カラフルなロープを好きな色で裂き織り(さきおり)し、最後はスタッフがミシンで縫製、仕上げに自分で糸をカットして完成です。 
ベルト作りでは、ミシンも使用する本格的なワークショップで、オリジナルのベルトを作ることができます。
会場では、順番待ちが出るほどの盛況ぶり。

色とりどりのロープを選びながら、参加者同士で自然と会話が生まれる和やかな雰囲気に包まれていました。 
役目を終えた素材に、手をかけて新たな命を吹き込む。 
モノを大切にする気持ちが、“想いをつなぐ”という新たな形で育まれていました。

雨の日も発見のチャンス!「二子玉川公園サンクチュアリ観察会」(世田谷区立 二子玉川公園ビジターセンター)

川に入って生き物を探す「たまがわ親子でガサガサ体験」を予定していましたが、前日の雨の影響で多摩川が増水。 
安全を第一に、プログラムを「二子玉川公園サンクチュアリ観察会」へと変更して開催されました。 

二子玉川公園内にある「サンクチュアリ」は、普段は立ち入ることができない生き物のすみか。 
特別なエリアに、公園スタッフと一緒に虫とり網を持って出発した子どもたちは、草むらや茂みの中を探検しながら、生き物との出会いを楽しみました。 

また、ビジターセンターのテントには、近くの草むらで捕まえた生き物たちが展示されていました。
この展示を準備してくれたのは、ふだんから公園で活動している、こどもたち中心のサポーターグループのメンバーたち。 
モンシロチョウやバッタのこども、カメムシ、卵がかえるまで子守りをする「コモリグモ」の姿も。 
川に入ることはできなくても、新たな発見が詰まったプログラムとなりました。

学びと遊びで身近に感じる環境のこと– 世田谷区による4つの環境プログラム –(世田谷区 環境政策部環境政策課・気候危機対策課 / みどり33推進担当部みどり政策課 /清掃・リサイクル部事業課 玉川総合支所街づくり課)

今回の「二子玉川ネイチャーズデイ」では、後援にもなっている世田谷区から4つの課が出展し、自然や環境を楽しく学べる体験型プログラムを展開しました。 

まず「エネルギーを重さで学ぼう!」では、日本・中国・インドの1人あたりのエネルギー使用量を“石油の重さ”に置き換えたカバンを実際に背負い、その違いを体感できるコンテンツが登場。
最も重かったのは約9kgの日本のカバンで、参加したこどもたちは「重い〜!」と驚きながらも、エネルギーの使い方に思いを巡らせていました。クイズに挑戦すると、生き物が描かれた缶バッジのガチャガチャにも挑戦でき、楽しみながら学べる工夫が随所に見られました。 

「見て、遊んで、環境のことを学ぼう!」のブースでは、ソーラーパネルとモバイルバッテリーにつながれた模型の電車が机の上を走ります。
太陽光で電車が動く様子に、こどもたちは興味津々。
身近な“再生可能エネルギー”について、実際に見て触って学べるコンテンツとなりました。 

「みどりを知って、みどりで遊ぼう!」では、公園や街路樹など“好きな緑がある場所”にシールを貼って投票したり、「多摩川を大事にします」「リサイクルを頑張ります」といった環境宣言を選んだりと、こどもたちが自分の言葉で自然や環境について考えるきっかけとなりました。
生き物図鑑を見ながら作るオリジナルのヘアゴムも大人気でした。 

そして「古紙を使った紙ヒコーキづくり」は、まず“ゴミの行き場”についての話を聞くことからスタート。
使い終わった紙や牛乳パックを再利用して紙ヒコーキを作り、手作りの発射台で飛ばして楽しみます。
発射した紙ヒコーキが空高く飛ぶたびに、こどもたちの歓声が響いていました。 

体験を通じて自然と触れ合い、未来の環境について考えるきっかけとなった4つのプログラム。
世田谷区ならではの多角的なアプローチが、こどもたちにたくさんの“気づき”を届けてくれました。 

走って、拾って、つながる。「コミュニティラン&HOKAフィッティング体験」(二子玉川ネイチャーズデイ2025実行委員会&二子玉川エリアマネジメンツ / オッシュマンズ 二子玉川店)

今回初開催となった「コミュニティラン」は、アウトドアショップのスタッフと一緒に、多摩川沿いを走りながらごみ拾いをするアクティビティ。 走ることが好きな人、自然をきれいにしたい人、初めて参加する親子連れなど、さまざまな人がランニングと環境活動を一緒に楽しみました。 
この取り組みには、「きれいにしときましたムーブメント」も協力。配布された専用のごみ袋には、「きれいにしときました」と大きくプリントされており、拾った場所を自由に書き込めるようになっています。 

参加者たちは「多摩川 きれいにしときました」と記入しながら、ランの合間に見つけたごみを拾い、走ったコースを少しずつきれいにしていきました。 ただ走るだけではなく、「誰かと一緒に環境に目を向けながら体を動かす」そんな新しい出会いと発見が詰まった時間になりました。 
走る前のもうひとつの楽しみが、HOKAのランシューズフィッティング体験です。
オッシュマンズ二子玉川店の協力により、HOKAのシューズをその場で試し履きし、実際に走って履き心地を確かめることができました。 (※開催日順延のためアークテリクス二子玉川ライズS.C.店の出店は中止となりました)

HOKAならではの極厚のミッドソールが特徴的なモデルがずらりと並び、22.0cm〜30.0cmまで幅広いサイズ展開で、性別問わず多くの来場者が気軽に試せるブースに。 
実際のコミュニティランでも、他ブランドのスタッフがHOKAのシューズで走る姿が見られるなど、ブランドの垣根を越えたつながりも生まれていました。 

火を囲んで、語らって。「TAKIBI NIGHT」(二子玉川ネイチャーズデイ2025実行委員会)

夕方になると、会場には次々と焚き火台が設置され、ゆらゆらと揺れる炎が参加者たちを迎えました。 

「TAKIBI NIGHT」は、誰でも気軽に立ち寄れる夜の交流広場。アウトドアブランドのスタッフも火を囲み、子どもたちは串に刺したマシュマロを焼いたり、大人たちは二子玉川の街で生まれたローカルクラフトビール「ふたこビール」や、温かなコーヒーを片手にゆったりと語らう時間が流れます。 

二子玉川公園に店舗を構えるスターバックスコーヒー 二子玉川公園店からは、コーヒーのふるまいもあり、来場者は思い思いのドリンクを片手に「乾杯!」の声を交わしていました。

会場の白いテントには、アウトドア動画が上映され、夜の河川敷に浮かぶ二子玉川のビルの明かりと相まって、まるで屋外映画館のよう。

さらに会場奥からは音楽とライティングが流れ、ライトに照らされたシャボン玉が空を舞い、子どもたちの笑い声が響きました。 
「いいイベントだよね」――焚き火を囲んだ母親の何気ない一言に、この場が持つ心地よさが集約されていたように思います。 

焚き火のぬくもりの中で、大人も子どもも、ファミリーも学生も、それぞれの距離感で同じ時間を共有していた夜でした。 “人やものがつながる場所”をコンセプトに、自然体験を通じて出会い、遊び、学ぶ—— 

一日限りのイベントとして、多摩川のほとりに生まれたさまざまなつながりや発見が一人でも多くの方の思い出や、
自然について考えるきっかけとなれば幸いです。 

ブランドや立場の垣根を越えてつながったアウトドアショップ、大学生ボランティア、地域の方々。 
それぞれの想いが重なり合ってできたこの場は、「自然を感じ、地域とつながる」ことの大切さを、改めて教えてくれました。 

「TAKIBI NIGHT」の雰囲気を、ちょっとだけおすそわけ。あたたかなひとときを、動画でもお楽しみください。

会場を彩った、個性あふれる出店とプログラムたち

「二子玉川ネイチャーズデイ2025」では、これまでご紹介してきたほかにも、たくさんの方々にご協力いただきました。 
写真でご紹介させていただきます。 

二子玉川 植物調査隊になろう! / 365日野草生活® のん 
環境ボードゲーム「ビオトープつくろう」 / あそんで学ぶ生態ラボ 
オーガニックハーブティー入門講座 / SELFCARE TEA 
GREEN UPCYCLE®ワークショップ / シナジーメディア株式会社  
ネイチャーズデイ写真館 / 移動写真屋monogram & PDAY 
多摩川グッズストア / 株式会社ムラハタワークス 
ピクニック用品のレンタル / weepark
フード&ドリンクキッチンカー 
 おそとであそぼ!と シャボン玉アーティスト パフォーマンス
ネイチャーズデイラリー / 一般社団法人二子玉川エリアマネジメンツ 
二子玉川記憶ミュージアム / 一般社団法人二子玉川エリアマネジメンツ 

ご来場いただいた皆さま、ご協力いただいた企業・団体・地域の皆さまに、心からの感謝を込めて。

また来年、自然の中で、新たな出会いを一緒に楽しめることを願っています。

photo:MANAHO KANEKO 
movie:TAKURO YAMASHITA 
text:RIE MURAO(murahata works) 


二子玉川ネイチャーズデイ2025開催概要

二子玉川ネイチャーズデイ2024開催レポート

この記事を書いた人

KawadaRena