(一社)二子玉川エリアマネジメンツは6月21日(日)、NPO法人せたがや水辺デザインネットワークと共催で多摩川河川敷の野川階段護岸の除草・清掃活動(二子玉川かわのまちアクション2020夏【野川ベース整備】)を実施いたしましたので、ご報告します。
はじめに:
今回のかわのまちアクションは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、4月初旬からの約50日間に渡る外出自粛が発令されていたことから、直前まで実施の可否を検討しました。
しかし、5月末の全国緊急事態宣言解除後、6月11日には東京都民へ警戒を促す「東京アラート」も解除となったことから、感染症防止を織り込んだ「新たな生活様式」に則り、変えるべきは変えながら、いたずらに中止判断をせずにできるかぎり地域の大切な活動を持続していく方針で実施を決定しました。
これは、昨年秋に襲来し多摩川周辺へ大きな被害を与えた「令和元年第19号台風」などによる大雨後に実施した、野川ベース整備(参考:【二子玉川かわのまちアクションレポート#2】 多摩川河川敷における野川階段護岸の除草・清掃報告)、3月15日に行ったマルタウグイと産卵環境づくり(参考:かわのまちアクション【マルタウグイ産卵床観察2020 終了宣言】)と同様の方針に基づく判断です。
豊かな自然の恩恵を受け、春の風と光が気持ちの良い二子玉川の多摩川河川敷は、緊急事態宣言下においても、「三密」を避けるため、あるいは身体的・精神的な健康維持のために多くの方々が訪れました。しかし、時には、野外であっても密集するポイントが発生し、懸念する声も聞かれました。(参考:二子玉川まちメディアfutakoloco 【二子玉川のまちレポート】緊急事態宣言から1週間)
当法人は団体創設以来、公共空間である水辺の利活用で地域の方々の「憩いの場づくり」と同時に、大雨や増水などの自然災害への防災を踏まえた「災害に強いまちづくり」を目指してきましたが、このような状況を受け、これからの時代は、これらに加えて「公衆衛生」といった面からの「安全な場づくり」を考える必要がある、との認識を持つに至りました。
年に2回(春、秋)に実施している野川ベース整備活動は、「大切なまちのみんなの場所=公共空間/パブリックスペースを管理者(行政)だけに委ねるのではなく、自分たちでできることは自分たちの手で整える」が基本方針です。そのため、除草やゴミ清掃などの作業には、地域の有志にご参加いただき、作業後は水辺の木陰で「水辺ごはん会」を設けて交流の場を提供するという設えで行ってきました。
しかし、ウイルス感染症拡大対策の観点から、従来通り一般へご協力を募って実施することは断念し、今回は当法人とパートナーであるNPO法人せたがや水辺デザインネットワークのメンバーに限り、人数も通常の半分(20 人)という形で実施しました。
「安全な」作業手順についてもさまざまに工夫を凝らし、「新しい水辺アクションスタイル」づくりの第一歩を踏み出しました。また、食事については、これまでのブッフェスタイルではなく、個装のお弁当スタイルでの提供としました。
日々変化する状況の下、まだまだ手探りではありますが、「新しい水辺アクションスタイル」づくりを考案し、そこで得た知見などを地域で広く共有していくことで、活動の持続性を確立することもまちづくり団体の大切な役割です。
ご意見ご要望をいただきつつ、実施してまいりますので、引き続きのご関心等よろしくお願い申し上げます。
「新しい水辺アクションスタイル」に基づく作業・当日の様子
【開催日時】6月21日(日)10:00-12:00(当初の予定日14日から雨天延期)
【作業場所】野川ベース(国道246新二子橋近く 野川階段護岸周辺)
【参加者数】20人(保険加入)
【作業目的・内容】近隣の子どもたちの水辺観察場として安全な環境整備/在来植生物が生息しやすい環境整備
【感染症防止対策】
- 各自へ事前の体調確認、厚労省発表の「新しい生活様式における熱中症予防行動のポイント」へのご理解・ご協力を依頼。
参照:(厚生労働省)「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイントをまとめました
- 消毒(手洗い)場所の設置、密接を避けるために作業区域を3つに分ける、社会的距離(2m)を保つ、器具の消毒、使用器具のナンバリング(器具の共有を避ける)、マスク・手袋(軍手)着用、など、適宜厚労省等の指針に従って実施。
- 作業中の飲み物と使用コップは持参を依頼
※熱中症予防も兼ね、主催者側も飲料を用意
- タオル、軍手などの共有をしない
- 疲労しないように休憩は適宜とるよう声掛け・非接触型体温計の用意
- 食事は個装の紙製弁当箱で提供、社会的距離を開けて飲食する