【二子玉川かわのまちアクションレポート#2】 多摩川河川敷における野川階段護岸の除草・清掃報告

  (一社)二子玉川エリアマネジメンツは11月10日(日)、NPO法人せたがや水辺デザインネットワークと共催で多摩川河川敷の野川階段護岸の除草・清掃活動を実施いたしましたのでご報告します。

 今回のかわのまちアクションは、10月12日に襲来した「令和元年第19号台風」および2週間後の25日の大雨による大規模な被害が二子玉川エリアの河川敷でも生じていることから、河川管理者による現地復旧作業方針に基づいて開催しました。 具体的には、現地の事前調査を10月30日(水)午後、世田谷区公園緑地課、街づくり課、玉川公園管理事務所およびNPO法人せたがや水辺デザインネットワークとともに行い、参加者の安全を第一とした態勢による作業計画を立てての実施となりました。

 豊かな自然の恩恵を受けた多摩川河川敷では、普段からたくさんの方々によってさまざまなアクティビティーが行われています。当法人も団体創設以来、公共空間である水辺の利活用で地域の方々の憩いの場づくりを目的としたさまざまなイベントや活動を行ってきました。同時に、特に出水期(6月~10月)の大雨や増水を想定し、防災を踏まえた災害に強いまちづくりを目指しています。

 大切なまちのみんなの場所=公共空間/パブリックスペースを管理者(行政)だけに委ねるのではなく、自分たちでできることは自分たちの手で整えたい・・・そのような地域からの要望や声は、当法人へも寄せられています。その思いを受けて、河川管理者とともに現地を実際に確認することで現状を正しく理解し、その情報を適切にできるかぎりタイムリーに地域へ発信し、市民の皆さまに共有いただくことで一日も早い復旧の一助となるべく、当日の様子をレポートすることにしました。当レポートは、事前調査に続き第2弾となります。

 今後も引き続き、現地の復旧の様子や行政による復旧計画の公表などの情報をお伝えしていきますので、ご関心をいただき、周知にご協力をいただければ幸いです。

 実施概要および報告

【名称】二子玉川かわのまちアクション2019秋《野川ベース整備&ごはん会》

【主催】一般社団法人二子玉川エリアマネジメンツ

【共催】NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク

【参加人数】 約40人(参加費無料、都社協ボランティア行事保険に加入)

  ※今回は一般への参加募集は行わず、かわのまちアクションに定期的に参加してくださっているコアメンバーやせたがや水辺デザインネットワーク会員など、地域の方々への非公式な声掛け(口コミ)によって集まった。

【開催時間】

  令和元年 11月 10 日(日)(10:00~14:00)

   9:45~ 集合(当日はハーフマラソン大会のコースのため、入場制限あり)

   10:10~12:00 除草・清掃等整備活動開始

   12:30~14:00 水辺ごはん会

【会場】 世田谷区立多摩二子橋公園近くの野川階段護岸

【目的】

 ①河川敷利用者自らの手で除草・清掃などを行うことにより、安心安全な公共空間形成の一助とするとともに、二子玉川の最大の自然資産である多摩川周辺の河川敷など自然環境に対する意識を高める。

 ②地域の子どもたちの水辺観察活動を安全に行う環境を整備する。

 ③台風19号および翌週(10月25日)の大雨による同所周辺の整備を河川管理者あるいは占有者の整備方針に基づき行うことで、迅速な復旧の一助となる。

 ④公益活動を実施するまちづくり団体として、河川管理者による復旧作業状況と、求められている安全なボランティア活動などについて、適正な情報(事前=現地の状況、事後=作業内容と実施報告および今後の見通しなどのレポート)を地域へ伝える。

【企画概要】

  上記目的に基づいて、野川護岸の除草・清掃など整備活動を行う。これまで通り、翌年初夏以降に地域の小学生が安全に水辺観察活動を実施する場所となることを想定しつつ、地域の憩いの場を危険のない範囲内で地域自らが実施する機会とする。

 なお、今回に関しては、一般参加を募集せず、これまでに同整備活動へ参加してくださっている方々への声掛けのみとする。必要な器具(スコップ、ブルーシート、胴長など)については主催者が用意し、また、参加者への労いを込めて作業後には軽食を提供する(今回は飲食搬入のための車両の入行は不可)。

【提出した申請書類】

 ①一時使用届(京浜河川事務所田園調布出張所)

 ②行事保険

【事前調査について(2019年10月30日)】

 世田谷区、玉川公園管理事務所、せたがや水辺デザインネットワークおよび二子玉川エリアマネジメンツ事務局で、兵庫島公園を中心とした多摩川河川敷の現場を確認しました。その結果、下記の通りの内容での実施を決定しました。

 現地調査のレポートはこちら:【二子玉川かわのまちアクションレポート#1:多摩川河川敷現地状況について】

 ①整備内容は、野川ベースエリア内の樹木の枝などの除去、階段の泥の払しょく、ごみ拾いなど、無理のない範囲で行うこと。

 ②ごみは、一か所にまとめておく。後日公園管理事務所が収集する。

【用意した器具など】

 軍手

 マスク

 ゴーグル

 スコップ

 ブルーシート

 鎌

 ウェイダー(エリマネ用5着、水辺デザインネットワーク5着)

【当日の様子】

 ・事故やケガはなし

 ・約2時間で親水護岸の復旧が完了

 ・芝生エリアの大きなごみを回収(花火大会時の構造物金属片などあり)

 ・パートタイムの参加者を合わせると約50人が協力

 ・世田谷区職員、国交省職員なども参加

 ・水辺ごはん会では各自が自己紹介のほか参加の理由などについてスピーチし懇親を図った

 ・地域の活動団体(鎌田南睦会、二子玉川カヌー部、トカイナカなどからの参加と差し入れ)

 ・246ハーフマラソン開催のためか、簡易トイレがすべて使用不可になっていた。清掃参加者には不便をおかけしてしまった。

【まとめ&課題(参加者からの要望など)】

 ・来年の野川護岸活用のための整備は概ね完了。

 ・憩いの場としてのスペースにはまだごみなどが残っているため、引き続きの定期的な清掃などが必要。

 ・二子玉川の水辺のごく一部の復旧清掃であり、隣接した箇所については手つかず。

 ・最も多くの人々が憩いの場として訪れる兵庫島公園の清掃・整備について、早く実施したいという声があった。

 ・土壌の衛生的検査、必要ならば土壌洗浄を行っていただき、清掃が済んだところから区民への開放をお願いしたい。

 ・衛生的に立ち入りや利用の推奨ができないならば、逆に「安全整備済みエリア」を明記・提示することで「未整備エリア」と区別して、市民が望むレクリエーション利用の再開ができるのでは(再開を待ちきれない親子連れがあちこちでピクニックを再開している)。

 ・11月24日(日)に兵庫島公園で開催されるイベント「いちにち商店街」の開催申請手順が知りたい。

 ・自分たちが住まう街の大切な憩いの場である水辺空間を自分たちの手で早く清掃したい。危険な箇所などがあるならば、ガイドラインを示してほしい。

作業のいでたち
野川に入り泥をすくっています
木の枝にたくさんの漂流物が引っかかっています
作業後は水辺ごはん会

 以上

※当レポートのPDF版はこちらでご覧いただけます

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